2009年1月22日木曜日

かんぽの宿譲渡問題 鳩山総務相、日本郵政・西川社長を呼び出し直接事情をただす

「かんぽの宿」の譲渡に、鳩山総務相が待ったをかけた。鳩山総務相は14日、日本郵政の社長を呼び出して、事情をただした。
鳩山総務相は「私は私なりの意見で、『李下に冠を正さず』というではないでしょうかと」と述べた。
中国の古いことわざで、疑いをもたらす行為は避けるべきという意味を持つ「李下に冠を正さず」。
「異議あり」と、鳩山総務相はおかんむりな様子だった。
6日、九州選出国会議員の新年会が、麻生首相も出席して開かれた。
折しも6日は、定額給付金を閣僚ももらうべきという発言が飛び出した日だった。
6日、鳩山総務相は、群がった記者を前に「オリックスというのは、立派な会社だと思います。そういうところに一括譲渡となりますとね、やっぱり国民は『できレースではないか』と。国民が納得するか、ということを考えますとね。これは、李下に冠を正さず」と述べていた。
唐突とも思われるこの発言が、すべての始まりだった。
全国におよそ70カ所展開し、従業員およそ3,000人で運営している保養宿泊施設「かんぽの宿」。
日本郵政は2008年末、かんぽの宿をオリックスグループへ、およそ109億円で一括譲渡を決めた。
このかんぽの宿の一括譲渡に、鳩山総務相は大きな疑問を抱いている。
鳩山総務相は9日、「なぜ今なのか、なぜ一括なのか、なぜオリックスなのかということが、3大クエスチョンマークなんでしょうけど」と述べていた。
オリックスグループの宮内義彦会長は、小泉内閣で総合規制改革会議議長を務めた郵政民営化の旗振り役の1人。
その宮内氏率いるオリックスに、不動産価格が急落している今、一括で売却するのは疑問だという。
鳩山総務相は13日、「宮内さんという方は、規制改革委員会の時代から、総合規制改革会議と、ずっと座長とか、委員長の役割をしてこられた方であって」、「やっぱりそれは、李下に冠を正さずという形で歩んでいただきたいと」と述べた。
こうした中、14日午後、鳩山総務相はもう1人の当事者、日本郵政の西川善文社長から直接事情を聴いたが、結局、物別れに終わった。
鳩山総務相は「まったく正しいという証拠が山のように出てくるというんだったら話は別ですが、私が、今のところ納得する可能性は、限りなくゼロに近いんじゃありませんか」と述べた。
会談で西川社長は、「鳩山総務相の理解が得られるまで、認可を求めることはしない」と話したという。
かんぽの宿をめぐるこの騒動は、郵政民営化見直しで与党を揺さぶりたい野党にとって、格好の材料となっている。
民主党の枝野幸夫議員は「李下に冠を正さずですから、国民の見えるところでご本人の弁明を聞きたいと思いますので、宮内さんについても参考人でお呼びしたい」と述べた。
国民新党の亀井久興幹事長は「相手がオリックスグループのオリックス不動産であるというところに、わたしは極めてこれは不明瞭(ふめいりょう)なものを感じるわけでございます」と述べた。
7日、オリックスグループは、「当社が把握している限り、総合規制改革会議などの過去の答申中には、『郵政民営化』というテーマは出ていない」とコメントしている。
しかし、認可が得られなければ白紙になる可能性もあり、先行きは不透明となっている。
李下に冠を正さず・・・。

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